オープンセサミ

医学生が心の扉を解放して書くブログです。ゲーム、読書、勉強などなんでも書きます。ふざけた記事を量産したい。

免疫学を学びたい人におすすめの本3冊

2018/10/1、本庶佑先生がノーベル医学・生理学賞を受賞されたことがニュースで取り上げられました。

本庶先生は細胞障害性T細胞に発現している抑制タンパク質である「PD-1」を発見し、がんの「免疫チェックポイント阻害薬」の開発に大きく貢献したとしたということでノーベル医学・生理学賞を授賞されました。

突然ですが、この文章を理解できる人はどれぐらいいますか。
本当に理解できている人は多くないと思います。

世間の情勢を知るだけであれば、これぐらいの知識で構わないかもしれません。
しかし、このニュースをもっと詳しく知りたい方やこのニュースを見て免疫学に興味を持った方もいらっしゃると思います。

そして医学生の方々は上記の文章位、自分の言葉で説明できるようになっておくべきだと思いませんか?

また最近は「はたらく細胞」が流行ったことで、免疫学について興味がある人も増えていることでしょう。

そんな方々に今回は免疫学を学ぶためにおすすめの本を紹介します。
初学者へのお勧め度としては「休み時間の免疫学」>>>>>「エッセンシャル免疫学」>「Janeway's 免疫生物学」です。

  

「休み時間の免疫学」

初学者であればこの本は1番お勧めです。
だいたい2ページで1つの項目を解説しており、それぞれにイラストが差し込まれています。
いきなりヘルパーT細胞、キラーT細胞、B細胞とかの名称が出てきても理解に苦しむこと必至です。
 
イラストを見ることで、イメージとして細胞や蛋白を理解しやすくなってます。
また内容も免疫学の基本的な部分がしっかりと解説されています。
 
深すぎる解説で迷宮入り…。
そこから先に進めない…。
 
なんてことが起こらないと安心して勧めることが出来るのがこの1冊です。
 
逆に言ってしまうと、基本的なことしか解説されていないので、免疫学について深く学びたい人は他の正書が必要になります。
また高校で生物学を学んでいた人は、半分くらいは知っている内容が解説されている恐れもあります。
 
この本は良くも悪くも初学者向けの本です。
医学生はこれだけで免疫学の勉強を終わらせてしまうと、後々困るかもしれません。
 

「エッセンシャル免疫学」

この本からいきなり初学者にはお勧めできません(笑)。
専門書って詳しく書いてある分やはり難しいものなんです。
 
生物学の基礎に自信がある人や、上記の休み時間の生物学の内容が理解できた人が手に取るべき本です。
 
自分が持っているものは第二版ですが、「用語集」や「索引」を除いて497ページもあります。
 
とりあえずこの本を理解することができれば、免疫学についてはある程度理解できていると言えると思います。
今のところですが、医学部を卒業するまでであればこの本さえあれば大丈夫そうです。
 
各項目に図やイラストとその解説も載っているため、詰まったらそれを頼りにすれば読み進めることが出来ました。
顕微鏡写真なども載っていて、本当に勉強になります。
 
免疫学を勉強したい人にはお勧めできますが、初学者が背伸びをして手を伸ばすと、免疫学を嫌いになるかもしれないので注意してください。
 

「Janeway's 免疫生物学」

驚くなかれ、付録を除いて733ページという分厚さです。
初学者はもちろん手を出してはいけません。
勿論この本にもイラストが沢山差し込まれていますが、解説もとても詳しいので字が小さいです。
 
この本は医学部の中でもかなり熱心に免疫学を学ぼうとしていた学生が手に取る本でした。
勉強時間に自信のない医学生はエッセンシャル免疫学を手に取った方がいいです。
この本を途中で投げ出すよりもエッセンシャル免疫学を読み切る方が、自身の勉強のためになります。
 
自分も最初はこの本を使っていました。
しかし300ページ程読んだところで、このペースではテストに間に合わないことに気が付き、慌ててエッセンシャル免疫学に持ち替えました。
 
「300ページもJaneway's免疫生物学を読む時間があればエッセンシャル免疫学を読み切れたのにな。」
 
そう思ってエッセンシャル免疫学を読み進めて気が付きました。
 
「すらすら読める。」
 
そうです。
Janeway'免疫生物学を読んでいればエッセンシャル免疫学は簡単に読み進めることが出来るのです。
それだけこの本が詳しく書かれているのです。
 
今では免疫学の辞書としてとても役に立っています。
通読よりも辞書として使う方が向いているかもしれません。
 

最後に

いかがでしょうか。
今回は免疫学を勉強するためにおすすめの3冊を紹介しました。
自分は3冊とも持っていますが、それぞれのおすすめの習熟度が違います。
なので、1冊ずつ買って読んでいくのもありかもしれません。
自分に合った本で免疫学を勉強していきましょう。
 
みなさんの健やかな勉強ライフを応援してます。

自分は「部屋の扉」(@Heya_no_tobira)というツイッターアカウントも運営しているので、この記事を気に入ってくれた方は是非フォローして欲しいです。